最先端獣医療の再生医療 : 動物の治療はここまで進んでいる

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ESSCJ発足パーティー、クリスマス会等の会場としてお世話になっている横浜新山下のバークファームにおいて行われたセミナーに参加して来ました。

《今年も128日(土)クリスマスオフ会を開催します。お申込み等詳細はこちら

 

バークファームは人と動物の関係を進化させるトータルライフケアサービスを提供する会員制施設で、より良い人と動物の関わり方を目指す為の様々なセミナーも開催されています。

 

今回は東京農工大学農学部付属動物医療センターの伊藤博教授のお話を聞く機会に恵まれました。再生医療に取り組まれている伊藤博教授は、国内初の犬の脊髄損傷を対象とした脂肪由来間葉系幹細胞療法の獣医師主導治験を開始しています。

 

再生医療とはダメージを受けた細胞が機能を復元することを示し、必要な「幹細胞」を用います。

 

「幹細胞」は「細胞を生む」細胞で、ヒトの体内にある約60兆個の細胞は分裂を繰り返していますが、「幹細胞」は傷ついたり、古くなった細胞を入れ替える為に新しい細胞を作り出す事が出来る細胞です。

 

「幹細胞」は先日ノーベル医学生理学賞を受賞された山中教授が作り出したiPS細胞(人工多能性能幹細胞)、胚から作られるES細胞(胚性幹細胞)などがありますが、「脂肪由来幹細胞」はより簡単に(皮下脂肪から)採取出来、安全性が高い細胞とみなされています。

 

実際の治療では静脈内に幹細胞を投与し、体内に入った幹細胞が全身を駆け巡り、損傷している箇所を見つけ出し(ホーミング効果)、そこに集中して、その損傷した組織を修復、再生するのです。

 

成功例のひとつとして、椎間板ヘルニアで下半身が全く動かないダックスフンドに脂肪由来幹細胞を投与したところ、2週間後、元気に走り回る事が出来ました。治療前の前脚のみで後脚を引きずる姿から一転、嬉しそうに院内を走りまわる姿の映像に感動しました。

 

もちろん全ての症状、全ての犬に効くとは限りません。病態、感受性によっても効果は異なりますが、何よりもその犬にとっての負担が少ないということがメリットだと感じました。又、コスト面においてもヒトの場合は一回150万円以上の高額になりますが、犬のこの治験であれば、患者の一部負担となり、一回が約6万円ほどだそうです。

 

愛犬の治療に関しては、個々の飼い主と犬との関わり方、生活環境、様々な要因により飼い主本人が決断すべき事であって、その判断に正否はつけられないと思います。愛犬の年齢や性格など判断材料も様々ですが、飼い主と共に居たいと望むその愛犬にとって、何が一番の幸せなのか、それは飼い主が一番分かる事だと思います。

 

再生治療全般に関しては、近頃、動物病院においても「再生治療行います」というチラシを目にするようになりました。動物の治療も日々進歩しているのです。

 

治験事務局 株式会社アニマルステムセルHP

(治験実施施設・脂肪由来幹細胞についてなど)

http://www.animalstemcell.jp/

 

東京農工大学と株式会社アニマルステムセルのプレスリリース

http://www.animalstemcell.jp/_src/sc581/20120607_press.pdf

 

東京農工大学動物医療センター HP

http://www.tuat-amc.org/index.html


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コメント(2)

この記事から飛んでプレリリースを見ると2012年6月とあります。
2013年6月現在は治験にとどまらず、各獣医で治療が始まっているのでしょうか。
他の犬(ドナー)の幹細胞を使う治療が一般でできるようになっているのでしょうか。
6月28日にこの記事を見つけました。
7月にドナーの幹細胞で治療を受けようと思っている14歳の犬がいます。
目的は関節炎です。
直接アニマルステムセルに問い合わせたいところですが、一般人なもので、出来かねます。
もし、お目に止まったならば、そして、新情報をおもちならば
おしえてくださいますか?

ESSCJです。
あみまま様、ご質問の件、詳細をお話しさせて頂きたいので、info@esscj.jp までメールを頂ければ、返信させて頂きます。宜しくお願い致します。

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このページは、esscjが2012年10月29日 20:05に書いたブログ記事です。

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